2013年07月20日

7月19日 ただの飾り(現代詩)


茶色が緑に変わり
緑がみずみずしい白色へと変わる

ただの皮を剥いているだけ
今私はただの玉ねぎに
全方位から在るがままに撃たれる

狙撃手は
外観として口に触るが
この手に落ちた所を伺うに
自らを内包したまま実体をさらすようだ

玉ねぎ層の奥深く
隠されたものはやはり玉ねぎ様か

延々考えあぐねると
中心に隠された玉ねぎ性を
本体よりも大きく感じていた

現れている内面は
炒めればかさばらない

付随して出現するイメージ
バターを加えると良い匂いがしてきた

posted by 佐藤 歩 at 01:31| Comment(0) | 佐藤 歩 | 更新情報をチェックする

2013年07月18日

7月18日 足のサイズ(現代詩)


10年前 と言ってみたくて
考えてみたらまだ4年しか生きておらず

小さかったとき と言ってみたくて
まだまだ幼かったのだ

やっとこさ立ったものの
速度を優先しては未だ歩けまい

まだ厚い土踏まずと重たい頭で見つけてきた
ゼロに近いだけ失うことを恐れはしない

小さな足に全力を注いで立つ
めり込む地面が今日を支配してしまう
大きくなる足はいつか地球と同化するだろうか

深く深く 私は立つ

posted by 佐藤 歩 at 08:49| Comment(0) | 佐藤 歩 | 更新情報をチェックする

2013年07月17日

7月17日 途切れ途切れ(現代詩)


だいぶ向こうに
パトカーが見える

渋滞にバスごと巻き込まれ
歩行者より遅くとも
歩行者優先で進行している

進み続けるならば
考えも及ばなかった事実には至らない

足踏みを続けるならば
同じ考えに至っただろうかと疑うだろう

対向車線では
右左を確認して
車の列を割ろうとする1台の自転車

途切れずに進むところを寸断して
ただの1秒に全人生の諦めをぶつける

信号はそろそろ復旧する
パトカーの回転灯が近い

posted by 佐藤 歩 at 21:32| Comment(0) | 佐藤 歩 | 更新情報をチェックする

7月16日 形だけの笑顔を向けて(現代詩)


ザリガニは笑う
犬よりわかりやすく

ザリガニは笑う
猫よりわかりにくく

口角を上げず
眉間にしわを寄せたまま

長く伸びた触角を漂わせて
驚くよりも怒りを込めて笑う


むしろ
月に一度の水換えを哀しみ
同居人のメダカと語らう

気づかぬ間に
水草から孵化していたなど
レッテルのままでは笑えないように

形よりもわかりやすく
ザリガニは笑う


posted by 佐藤 歩 at 21:20| Comment(0) | 佐藤 歩 | 更新情報をチェックする

7月15日 認めたくない現実(現代詩)


到着バスと出発バスの通路に
合わせ鏡の通路がある

私は背後を確かめた

いつも自分が追う誰かの背後は
こうして誰かも私の背後を追っている

歩道で人を避けきれずに
先をゆく人の後ろをつけたり

向かわずとも見つめゆく
ひとりの背中を恋しがったり

現在 わたしが確かめたことは
背中のひとりには教えずにおこう

背中合わせで戦うように
お互いはお互いに追われない

背中合わせで眠るように
お互いはお互いを煩わない

そしてこっそり
私のような人間がいて
世界を認めずに空を仰ぐのだ

posted by 佐藤 歩 at 20:59| Comment(0) | 佐藤 歩 | 更新情報をチェックする

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